真保裕一の「オリンピックへ行こう!」 [読書]
オリンピックを目指すアスリートのお話がテーマ。最初のエピソード、卓球編は専門用語が多くて正直読みづらかったのですが、なんとか頭の中で映像を浮かべて臨場感を味わった次第です。
印象に残ったのは、ある程度将来を見込まれた卓球選手のキャリア観。多くの選手が、まさに「十で神童、十五で才子、二十過ぎればただの人」を地で行くらしい。高校、大学でまだ現役を続行している選手の多くはかろうじて”才子”にとどまっているものの、ナショナルチームに入らなければ(あるいは候補にならなければ)いずれはただの人になってしまう。
そんな危機感を抱きながらもが苦しむ様はよく伝わってきました。現実の卓球の日本代表の面々を思い出しながら、彼らも大変なんだろうな~なんて思ってしまいました。
競歩編もなかなかのもの。マイナースポーツといわれる競技にスポットを当てたところ・・・さすがフツーの人をスターにしてしまう真保先生ならではの作品だと思いました。
しかし、まさかオリンピックが延期になるなんて、発刊時(単行本初版は2018年3月)は誰も思っていなかったでしょうね。びっくりです、ホントに。
コメント 0