くろきすがやの「感染領域」 [読書]
【2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」優秀賞受賞作】 感染領域 (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)
- 作者: くろき すがや
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2018/02/06
- メディア: 文庫
”このミス”の優秀賞受賞作だけあってさすがに読ませました。
組織になじめず、正直すぎて、世間から少し浮いていてちょっとさえない主人公(本当は一目置かれている?)、その実力を認めつつぞんざいな扱いの体を示す上司、美人で誰もが羨む元カノとの仕事、その元カノの存在を脅かすかのような可愛い女性の登場、いざという時に頼りになる影の支援者・・・・強大な悪に立ち向かう主人公が活躍する素地は完璧・・・こういう小説は安心して読めます。
舞台は日本ながら世界に影響を及ぼすかもしれないという陰謀、物語の展開の展開の割には意外にあっさりと解決してしまったという感じは、やや拍子抜けしたものの、それだけ読みやすい作品だったのでしょう。
一つだけ難があるとすれば専門用語の分かりにくさ。カタカナやアルファベットが続くと戸惑ってしまう。まあそんな難点を差し引いても一気に読めました。なかなか面白かったです。
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