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山本兼一の「ジパング島発見記」 [読書]


ジパング島発見記

ジパング島発見記

  • 作者: 山本 兼一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/07/03
  • メディア: 単行本
 
 
 
 
 
ジパング島とはいうまでもなく日本のことです。1540年代のヨーロッパ人による鉄砲伝来、キリスト教伝来などの一連の出来事は、日本人の側からみれば“伝来”ですが、ヨーロッパの人たちからみれば日本という島を“発見”したことの副産物にすぎません。もっともキリスト教については、イエズス会による布教活動がジパング島到達の主目的ではありましたが。
本書は未知の島、ジパングに訪れたかの有名なフランシスコ・ザビエルを始めとする何人かの宣教師等の日本滞在記、そして彼らの群像を描いたものです。「日本史」の著者として有名なルイス・フロイスの非公式な記録という体裁をとっています。
本書の作者である山本先生は残念ながらお亡くなりになりましたが、生前、日本の戦国時代から安土桃山時代における出来事は世界の潮流の中でみるべきものとおっしゃっていたのを思い出しました。ポルトガルやスペインの大航海時代にあって、香辛料や銀を求めて世界が近く狭くなった時代。まったく海外とはつながりがなかったようで、当時の日本もその影響を大いに受けていたということらしい。
日本人が書いた小説ではありますが、外国人から見た、という意味で客観的に書かれている当時の日本。なかなか新鮮でした。 


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