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ジェフリー・ディーヴァ-ーの「バーニング・ワイヤー」 [読書]

バーニング・ワイヤー

バーニング・ワイヤー

  • 作者: ジェフリー ディーヴァー
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/10/11
  • メディア: 単行本
リンカーン・ライムシリーズです。今回のリンカーンの相手は電気を使った犯罪者。配線を変えることで、人を感電させてしまう。感電で済むなら良いのですが、一度に大量に電気を放電させ(アークフラッシュ)、多くの人を死に至らしめることができるという
新たな手口。身近な電気、電力を武器として使用するという発想は、とてつもなく斬新である一方で、仮に現実におこり得るとしたら、かなり恐ろしいと思います。電力網が張り巡らされた大都市では常に危険と隣り合わせることになり、われわれは動くことすらできないでしょう。都市機能の麻痺なんてもんではなく、生きることさえ難しくなります。
それにしても、この作者、ジェフリー・ディーヴァーという人はどうしてこういう手口を考えることができるのでしょう。アークフラッシュが本当に可能かどうかはわかりませんが、何しろスケールが大きい。犯罪というよりはテロといった感じ。本物のテロリストが真似なければ良いと思う次第。9.11のテロの際、旅客機が貿易センタービルに突っ込んだり、国会議事堂を狙った形跡があったようですが、これはトム・クランシーの「日米開戦〈上〉 (新潮文庫)」という本の一シーンを彷彿とさせるものでした。
さて、リンカーン・ライムシリーズですが、今後は新しい展開になりそうな予感がします。本書、最後のシーンを読んで今後の楽しみが増えました。次回作に大いに期待するところです。 
 
 

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いっぷく

小説や映画のトリックや手口が実際の犯罪に悪用されてはならないけれど
現実にありうるかもしれないと思わせるリアリティがなければ
読み手や観客は満足しないという難しさがあると思います。
by いっぷく (2013-04-11 22:24) 

Ganchan

>いっぷくさん
たしかにそういう面はありますね。
だから面白く読めるともいえます。
by Ganchan (2013-04-17 12:27) 

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