SSブログ

山本兼一の「信長死すべし」 [読書]

信長死すべし

信長死すべし

  • 作者: 山本 兼一
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/06/01
  • メディア: 単行本
織田信長はなぜ殺されたのか?なぜ明智光秀がその役割を担ったのか?信長が光秀につらく当たったうらみつらみが本能寺の変の原因とする説は最近あまり支持されていなくて、豊臣秀吉や徳川家康らの陰謀説などがさまざまな作家によって創作されています。話としては光秀の私怨よりも陰謀説の方が面白いわけですが、本当のところはタイムスリップでもして本人に聞いてみなければわからない。まあ、真実は意外に単純だったりするわけで、むしろ想像を働かせている方が楽しいということもあります。
本書は当時の帝、正親町天皇陰謀説です。信長誅殺の理屈としてはもっとも理にかなっていると思います。正真正銘の日本のトップに立ちたかった信長の振る舞いは、皇室を中心とした日本の国家体制の根本を揺るがすもので決して許されるものではないという理屈は非常にわかりやすい。
利休にたずねよ (PHP文芸文庫)」と同じ構成の作品。当時信長周辺にいた人々のモノローグ風の単元が積み重なって信長誅殺に至るまでの経緯が描かれています。 好きな作品です。

nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。