三谷幸喜の「清須会議」 [読書]
話題先行というか、あの有名な清洲会議を三谷幸喜が書くということで、読むのを大変、楽しみにしておりました。彼は私とほぼ同年代、大河ドラマフリークということもあり、歴史を楽しむ、面白く捉えるという点において、価値観を同じくする者として期待大といった感じ。大河ドラマ「国取物語」の印象的なシーンで、伊丹十三演じる足利義昭を近藤正臣演じる明智光秀がおぶって逃げるところをあげた際、む~ん、この人と私は大河ドラマについては語れる相手だ、と認識した記憶がありま。
と前置きは長くなってしまいましたが、実際に読んでみると、いかにも三谷さんらしい?作品でした。柴田勝家、丹羽長秀、池田恒興、羽柴秀吉、織田信雄、織田信孝、お市の方、寧と登場人物のモノローグ、しかも現代語訳で綴られています。こうした書き方を面白がるか、それともお遊びも大概にと思うかは読者の好み次第。会議に臨む各武将のインサイトを現代風に理解するのであれば、本書は十分に楽しめる作品だと思います。これなら、歴史をよく知らない人でも楽しめるだろうと思います。まあ、これを舞台や映像で観るか?と問われればちょっと私は遠慮いたしますが、三谷ワールドを楽しむ、という点では十分に楽しめた作品でした。
ちなみに事務方として登場した前田玄以のキャラはナイス!でした。
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