司馬遼太郎の「風の武士」

新装版 風の武士(上) (講談社文庫)

• 作者: 司馬 遼太郎
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2007/11/15
• メディア: 文庫
  

  新装版 風の武士(下) (講談社文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11/15
  • メディア: 文庫

ご存知、歴史小説の大家、司馬先生の初期の作品です。文体はきわめて軽く、時代小説のような雰囲気の作品で、小難しい？歴史的背景などの描写はほとんどない（歴史小説、時代小説とジャンルにこだわるのもナンセンスだとは思いますが）。司馬先生らしくない作品という印象です。

伊賀の里を離れて徳川幕府に召し抱えられた伊賀者の末裔の次男坊が主人公。ひょんなことから公儀隠密として働くことになるというお話。時代は幕末という設定ながら、伊賀の忍の技をきちんと承継されている。紀州隠密、主人公を監視する役目を負った幕府御庭番、九の一と思しき怪しい女・・・時代もの（ある種007的な感じ）の基本設定をきちんと備えているお話となっています。

正直、小難しいというか少々重いものを読もうと思って借りた本ですが（そういう気分になることってありませんか？、真逆の作品でやや肩透かし。 無敵の主人公という安心感はいいのだけれど・・・

 

 

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