誉田哲也の「感染遊戯」 [読書]
久しぶりの更新です。姫川玲子シリーズのスピンアウト系の作品です。一部、先般、テレビ化されている部分もありますが、前作の「インビジブルレイン」の続編とも言い難い時間軸の中での物語となっています。
シリーズ登場人物のキャラ、個性が存分に活かされている作品であり、面白く読ませていただきました。「煩い」?姫川がほとんど登場しない分、いわゆるの「男の」刑事ものとして落ち着いた雰囲気の作品です。
それにしても、本書で扱っているテーマは、つきつめて考えると非常に重いテーマです。ある種の復讐劇といえるのでしょうが、首謀者というか事件の背後でうごいた人たちの気持ちはわからないではない。現実にも起こり得る可能性の高い事件であったような気がします。まさに当事者になったら同じことをたくらむかもしれない。そんな、善悪の基準や法社会の建前を超えた、なんともいえない変な高揚感の残った作品でした。
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by 藍色 (2012-07-03 02:09)