京極夏彦の「西巷説百物語」 [読書]
人の人生っていろいろです。歌にもあったし、かつて首相が国会答弁でも言ってましたね。かくいう私の人生もいろんなことがありました・・・もっとも「俺の人生は・・・」と振り返るほどの長くは生きていないけれど、若い人はよりは語れるネタはある。特に人との付き合いにおいては、いろんな人と出会い、それなりにお付き合いさせていただき、深く係わった人もいれば世間からみれば裏切りにも等しいようなことをやってしまって、二度と連絡がとれなくなった人もいる。人生にとってプラスの局面とマイナスの局面があるとすれば、私の場合、マイナスのほうが多かったような気がするのですが、生きていくうえで、そうしたマイナス面については都合よく忘れてしまうのが人間。
今があるのは過去の積み重ねであるのだけれど、何かのきっかけで思い出したくないこと、忘れていたことがよみがえる。それが幽霊だったり、妖怪の形で現れるのは、その過去に後ろめたさがあるから・・・・百物語って結局は人の内面にあるもの、人間の物語である、ということなのでしょう。なんか身につまされるような(されほど大げさではないけれど)、重い作品でした(本自体も重かったけど)。
2012-02-05 12:08
nice!(10)
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