山本兼一の「火天の城」 [読書]
日本のものづくりの原点はここにあり、という作品ですね。山本さんの作品には、実在した刀匠や鷹匠などを主人公にした作品がありますが、いすれも地味な存在ながら、歴史の流れの中で確実に足跡を残した職人たちの息吹を見事に表現している、といった観があり、読んでいてどんどん引き込まれます。
今さらですが、本作は松本清張賞、直木賞を受賞した山本さんの代表作ですが、信長という稀代の英雄とともに安土城を作り上げた番匠(大工)岡野又右衛門とその息子、以俊、そして岡野一門らの物語。異能、といわれた信長の要求を形にすることに命をかけた番匠としての意地はドラマを生んでいます。
職人ではないけれど、本作主人公の又右衛門らたくさんの職人の仕事に対する姿勢や考えに、単純な私はすぐに影響を受けてしまう。明日からの活力、モチベーションにつながった作品です。
とても興味を注がれる、一冊の本ですね^^
by yu-papa (2011-10-18 19:34)
> yu-papa さん
やっぱベースがホンモノだからでしょうか?地味ですが説得力と
迫力はあります。
by Ganchan (2011-10-23 08:05)