蝦夷の民よ!立ち上がれ!! : 高橋克彦の蝦夷四部作 [読書]
東日本大震災で大きな被害を受けた東北。特に福島、宮城、岩手の3県は壊滅的な打撃を受けました。歴史上、常に敗者となってきた東北にとって、今回は未曾有の自然災害とはいいながら、物理的被害はもとより、精神的被害の大きさに打ちのめされたといった感じがします。作家高橋克彦さんはそうした東北の歴史に目を向けてきた人の一人。なぜ東北は負けたのか?そのとき東北の人々はどうしたのか?そしてどうしようとしていたのか?そんな東北人の歴史を「蝦夷四部作」として世に発表しています。現在の日本の歴史が勝者の歴史であることを私たちに気付かせてくれます。(これは東北に限りませんが・・・)。「風の陣」は立志篇、大望篇、天命篇、風雲篇、烈心篇の五部構成になっております。「火怨」、「炎立つ」、「天を衝く」と時代が新しくなってきますが、私の知人などは「火怨」を読んで歴史観が変ったと申しておりました。一度、この機会に東北の歴史を小説という形でなぞってみてはいかがでしょうか。エンタテインメントとしても面白いです。いずれそれぞれの面白さについてコメントしてみたいと思います。
2011-04-22 12:37
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