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堂場瞬一の「特捜本部-刑事の挑戦・一之瀬拓真」 [読書]

特捜本部 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)

特捜本部 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)

  • 作者: 堂場 瞬一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/06/23
  • メディア: 文庫
堂場先生の著作は読むほうなのですが、この一之瀬拓真シリーズは不覚にも知りませんでした。本作の前に2冊出ており、本作に至るまでの主人公の一之瀬君の成長の軌跡を確認することなく読んでしまいましたが、何の違和感もなく読めました。
堂場先生のシリーズものでは、他のシリーズの登場人物とリンクすることが多く、思わずニヤリとすることがあるのですが、本作でも高城や大友などの名がでてきて楽しめました。
主人公の一之瀬君は実に今風のキャラクターで、あっさりしているというか、少々、小説、しかも警察モノの主人公としては物足りなさを感じた反面、平成の世のヒーロー的な振る舞いでむしろ好感を覚えました。
昨今の刑事モノのは横山秀夫先生の一連の作品にあるように、男と男のぶつかり合い、プロ意識の塊みたいなものが前面に出ることによって、殺伐とした雰囲気がデフォルトになり、他の作品、とくにテレビ作品にそのような感じが広まったように思うのですが、本作はその真逆。「テレビの、特に昭和の作品は嘘くさい」と言わせるセリフが出てきますが、その辺のギャップも面白い。
新しいヒーローの登場の予感・・・です。

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