磯田道史の「無私の日本人」 [読書]
映画「殿、利息でござる」があまりにも有名になってしまったが、殿、利息~の元になったのは、「穀田屋十三郎」、その他に、「中根東里」、「大田垣蓮月」の二人の「無私」の方々のお話が本書には収録されている。
本書のあとがきに書いている通り、自他を峻別し、他人と競争することとは別の哲学が江戸時代の無名の普通の江戸人に宿っており、それがこの国に数々の奇跡を起こした・・・とあるが、まさに収録されている内容は、凡夫である私などには想像もつかない思想と行動。滅私奉公などという封建的なもの、次元とは異なる実話がかつての江戸の時代に起きたことは、江戸の文化・社会の奥深さ、日本人が持つ本来的な意味での力強さなのかもしれない。
「意必固我」(中根東里)、「自他平等の修行」(大田垣蓮月)など、その生き方や考え方に大いに共感、到底その境地にはたどり着かないまでも実践してみたいと思った次第・・・無私にはなれないけれど・・・
2017-08-18 11:26
nice!(20)
コメント(1)
ご訪問ありがとうございます。(^^)
by KAN (2017-08-20 10:38)