堂場瞬一の「高速の罠アナザーフェイス6」：blackpenguin's bar：SSブログ

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堂場瞬一の「高速の罠アナザーフェイス6」　[読書] [編集]

作者: 堂場瞬一
出版社/メーカー: 文藝春秋
発売日: 2015/03/10
メディア: 文庫

アナザーフェイスシリーズ第6弾です。このシリーズを読んだ方はお分かりでしょうが、子持ちのイクメン刑事が主人公の物語。警視庁捜査一課のバリバリのエリート刑事が、妻を亡くし、幼い子供を育てるために刑事総務課という9-5時セクションに異動するも、その捜査能力の高さから、大きな事件や解決が難しい事件の捜査本部に臨時で配属される、という基本型を前提にしたシリーズです。

第1シリーズから（エピソード０も発刊されましたが）第6シリーズに至るまで、当時は幼かった主人公の子供も小学校の高学年になりました。本書はその子供が誘拐？といった状況からスタートしますが、本の内容はともかくとして（ネタバレ防止！）、このシリーズの面白さは子供や家族の視点を常に持ち続けながら捜査にあたっているという主人公の心情が読み取れるというところでしょうか？

総じてストイックで孤独な主人公が多い刑事もの、警察小説の中で本書は異彩を放っているといえましょう。決してスーパーマンではなく、フツーの人間であることに魅力を感じるわけです。

子供の成長、主人公の再婚などネタはつきないので、シリーズはまだまだ続けることが可能。さて、いつまで続くのか？楽しみです。