葉室麟 他「決戦!大坂城」 [読書]
大坂冬の陣、夏の陣を舞台に7人の作家の作品をまとめたのが本書です。
葉室麟、冲方丁、伊藤潤、富樫倫太郎、天野純希、乾緑郎、木下昌輝の各氏です。いずれも中堅からそれ以上のキャリアを持つ実力派?といっていい方々です。
NHK大河「真田丸」の放送前ということもあって、私的には実にタイミングがよろしい、ということで一気に読み上げてしまいました。
真田信繁(幸村)を主人公にした作品もあるのですが、各作家さんともに共通しているという意味で、大坂城の主、豊臣秀頼にスポットを当てています。従来の秀頼像とはことなった解釈はなかなか面白い。いずれも淀殿の操り人形ではない意思をもったイキイキとしたキャラクターとして存在感を持った人物として描かれています。
歴史は勝者のもの、という観点からみて、敗者の側からの視点で歴史的事実=豊臣家滅亡をみると、関係している家康や徳川といった人たちの評価も変わってくるからおもしろい。
歴史好きにはお勧めの一冊です。
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