北沢秋の「翔ける合戦屋」 [読書]
哄う合戦屋 (双葉文庫)、奔る合戦屋など合戦屋シリーズの最後の作品です。いよいよ武田晴信との最終決戦!というくだりのはずだったのに、残念ながら雌雄を決する前に石堂一徹は身を引いてしまいます。ちょっと残念・・・もっとも石堂一徹は架空の人物。ここで晴信を打ち破ることがあれば歴史が変わってしまいます。もっとも、最後に身を寄せることになった長尾景虎、のちの謙信とのくだりでは、続編が成立しそうな雰囲気もありました。これは期待できそう。
それにしても、本シリーズの作者である北沢さん、もう70歳に近いお年だとか。てっきり40歳前後の新進気鋭の作家さんだと思っておりました。作中の表現からは若々しさとと老獪さが備わっている感じがしてましたが、見事に欺かれたという感じです。本シリーズの続編はもとより、違うシリーズも期待したいと思います。
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