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高野和明の「ジェノサイド」 [読書]

ジェノサイド

ジェノサイド

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/03/30
  • メディア: 単行本
 
 
 
 
 
日本、アメリカ、そしてコンゴ・・・読み進むうちにこの本が日本人作家の手になるものではなく、翻訳ものを読んでいる感覚にとらわれてしまいました。大量虐殺(ジェノサイド)という物騒なタイトルの本書。進化の過程で、人間、ホモ・サピエンス自体が大量虐殺の上に現在の繁栄を築いたという本書の本質的なテーマのもと、新たな人間の種が誕生し、その新種の人間が現在の人類、ホモ・サピエンスを滅ぼすかもしれない、という恐怖が織りなすドラマ、といえましょうか?こんな人類の根本にかかわる話だけに哲学的、あるいはSF的かというと、決してそうではなく、むしろ「24」のようなアメリカのテレビシリーズをみているようであり、NSAやCIAは無論のこと、アメリカの特殊部隊や悪名高き警視庁公安部、韓国人留学生も日本側主人公の盟友として登場、最近のはやりものオンパレードで、極上のエンタテイメント作品に仕上がっています。後半部分で新人類の未知なる力が物語を急速に終息させようとしている?という感じはしなくもなかったのですが、新しい人類はホモ・サピエンスがもっていない、理解できない未知なる力を持っているという前提であれば、まあ納得というところでしょうか。本書が大ヒットしたのもうなずけますな。是非、映像化も期待したい作品です。

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月夜のうずのしゅげ

新しい人類の未知なる力を知りたくなってきました。
by 月夜のうずのしゅげ (2012-05-21 13:41) 

Ganchan

>月夜のうずのしゅげ さん
混在することになったら、猿の惑星状態でしょうね。
むろん、旧人類であるわれわれの方が猿ですけど。
by Ganchan (2012-06-03 15:26) 

のりたま

ただいま図書館で予約中です。
私の順番まで650人位お待ちです・・・。
完全に来年ですね・・・。
by のりたま (2012-06-29 00:31) 

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