山本兼一の「いっしん虎徹」 [読書]
「いっしんたすけ」ではありません。あの近藤勇が持っていたという刀のこと。「こよいの虎徹は血に餓えている」の虎徹です。その虎徹を鍛えた刀鍛冶、長曽根興里の半生を描いた小説です。
頑固で妥協がなく、権力に媚びることもなく一心不乱に刀を鍛える・・まあこの手のキャラクターとしてはありがちの設定ながら、山本兼一の筆力というか表現にどんどん引き込まれてしまった、という感じです。
敵討ちや幕府内の権力闘争などの背景を織り交ぜながら刀鍛冶としての矜持を見事に描ききった小説です。
人間こうでなければと思った次第。もう手遅れですが・・・
それにしても小説の中で描かれている試刀のシーン。罪人の死体を重ねて軌ってみる(生きたままのシーンもありましたが)というのはまだわかるとして(それも衝撃ではありましたが)、兜を斬る!というのはすごい。本当に斬れる刀というのはすごい、と思った次第です。
お勧めの一冊です。
新撰組局長近藤勇の池田屋事件 斬殺剣 虎徹、古今稀なる名作、作品は古今東西を問わず美術工芸品として第一級の評価、日本国指定の文化財(国宝・重要文化財・重要美術品). 刃長45.75cm、 鞘を払った長さ73cm、全長さ76cm、近藤勇が 虎徹を持っていたから刃こぼれもせずにすんで、 無銘
近藤勇の愛刀 虎徹URL:http://t.cn/ae8TjH
by 近藤勇の愛刀 虎徹 (2012-02-11 18:23)