北沢秋の「哄う合戦屋」 [読書]
信濃の三千八百石の小豪族が、ある人物を軍師として迎えたことで二万四千石の大名に・・・・本書はそんな物語です。主人公石堂一徹という稀代の武将であり、軍師を取り巻く人々の石堂に対する気持ちや心の変化が描かれた作品です。あれよあれよという間に単なる小豪族からまがりなりにも大名と呼ばれる状態になって人の気持ちはどう変わっていくのか?人にはそれぞれ生まれ持った分というものがあるそうですが、それを超えてしまったとき人はどうなるか・・・そんな話かもしれません。
本書のような小説を読むと、武田だ、長尾(上杉)だ、今川だ、北条だ、と戦国時代の話になるとこうしたメジャー級に目を向け勝ちですが、地元の郷土史家しか知らないような小豪族が割拠していたことを思い出させてくれます。ほとんどが歴史の表舞台から消え去ったこれらの小豪族を思うと、名前の残っている大名、江戸時代まで生き残った大名というのは相当すごい、なんて思うわけです。
面白い本です。お勧めです。
哄う合戦屋読みました。面白かった。
それにしても若菜のことに触れぬとはらしくないね。ぜったいタイプだと思うのだけれど。
東北関東大震災ですが、従兄の方、ご無事で何より。人一倍、東北に愛着をもっているだけに、今回の東北地区の被害は気にかかるところでしょう。
一日も早い復興を祈りたいところです。これを機会に地元の企業やスポーツを応援しようというのもいいですね。
by NARITA (2011-03-22 16:57)
>NARITAさま
この後のお勧め本、「忍び外伝」、「早雲の軍配者」です。是非、お読みください。
by Ganchan (2011-03-25 13:03)