北森鴻の「うさぎ幻化行」 [読書]
今年の1月に急逝した北森さんの遺作です。
北森さんは、民俗学や骨董商、絵画や美術品の修復の世界などにモチーフを置いた作品が多かった。私としては、民俗学者蓮杖那智を主人公にしたシリーズ(凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) など)が好きでしたね。
シリアスな作品ばかりでなく、ぶぶ漬け伝説の謎―裏(マイナー)京都ミステリー (光文社文庫) 、支那そば館の謎 裏京都ミステリー (光文社文庫) 、なぜ絵版師に頼まなかったのか など、軽めのミステリーも手がけ、作品のバリエーションとしても多彩な人でした。さて、結果的に遺作として発表された本書。正直いって理解するのにかなりつらい内容。私の読解力の問題なのか、本当に北森さんの作品?というなんとも残念な読後感。
もっと活躍して欲しい作家でした。
2010-09-07 14:40
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