マイケル・クライトンの「パイレーツ」 [読書]
ご存知の通り、既に故人のマイケル・クライトン。その彼の新刊です。なぜ亡くなった人の作品が新刊として出版されたかといえば、遺作が彼のパソコンから見つかったからです。まるで小説のような話。死んでもただでは死なない・・・ヒットメーカーのマイケルらしい。
さて、この本、タイトルの通り海賊のお話です。海賊とはいっても国家公認の私掠者という対場の海賊です。時代は1650年代、イギリス(イングランド)の植民地だったジャカルタを拠点に周辺のスペイン領を荒らし回っていた私掠者、ハンター船長を主人公とする冒険活劇です。「パイレーツ・オブ・カリビアン」に出てくる蛸の怪物も登場しますが、物語はかつての西部劇のような展開であり、リアルです。
イギリスが海賊の国、とはよくいったもんで、海賊行為をいかに正当化してきたか?という事実がよくわかる作品でもあります。
マイケルファンとしては、メッセージ性にやや欠ける純粋な意味でのエンタテイメント作品で、やや物足りなさを感じましたが、マイケルの作品でなければ手に取らなかった一冊。まぁ、それなりに楽しめた作品ではありました。ちなみに、ハリウッドでの映画化が決まっているそうです。
2010-05-25 12:30
nice!(5)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0