柴田よしきの「謎の転倒犬」 [読書]
最近、私のブログも「書評」が中心となってきたような気がします。幅広いテーマに積極果敢にアプローチ、世の中を斬る!なんて意気込みで始めたつもりでしたが、なかなか難しい。アクセス数の高いブログを拝見すると、その道のプロともいえるようなびっくりするようなものが多い。知る人ぞ知るみたいなものがいいんでしょうね。これといった資格もなく、人生、楽な方へとたどってきた私なんぞ、人に誇れるものがない。ブロガーの性格や育ってきた経緯、背景がブログに表現される。当たり前のことでしょうが、改めてそのことに思い知らせている今日この頃です。
さて、久しぶりに柴田よしきさんの本を読みました。表題の「謎の転倒犬」は、本書に収録されている短編の一つ。副題には「石狩くんと㈱魔泉洞」とあります。就職浪人しそうな学生の石狩くんという青年が、ひょんなことからカリスマ占い師、魔耶優麗が主宰、代表取締役社長を務める㈱魔泉洞に就職するということから物語は始まります。不可解な相談ごとを魔耶先生と石狩くん(いつのまにかトカチくんと呼ばれるようになるのですが・・・)が解決していくというお話。事件そのものはほんわかした話でたいしたこと?はないのですが、魔耶先生と石狩くんのやりとりが面白いといったコンビモノの王道を押さえた作品です。読みたい本がなかなかみつからない時の中継ぎ本?(失礼)としてはベストです。
謎の転倒犬―石狩くんと(株)魔泉洞 (創元クライム・クラブ)
- 作者: 柴田 よしき
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/05
- メディア: 単行本
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