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年末に読んだ本:「五分後の世界」と「梟の城」 [読書]

更新しようと思いつつあっという間に今年あとわずかとなってしまいました。
年末恒例の出張三昧の日々に加え、実家の親の病気などで慌しい日々を送っておりました。
あれも書こう、これも書こうと思いつつ、つい後回しに・・・やはり思ったときに書かないと私の中での旬も過ぎてしまうので結局更新せずにきてしまいました。

ということで、今年最後の更新は書評ということで。とはいっても既に読み終わっているので、読後感の印象はやや薄れておりますが。

最初に、村上龍の「五分後の世界」。これはパラレルワールドのお話。われわれが住んでいる世界とは別の、5分後の世界における日本が舞台です。第二次世界大戦で、結局、日本は連合国に分割統治されることに。敗戦を是としない日本は地下にもぐり抵抗を続けているというストーリーです。いわゆる純粋な日本人はわずかに26万人に減っています。第二次世界大戦の犠牲から大いなる反省を遂げた日本人の戦後のもう一つのストーリー。
世界における日本の存在感という意味では、現在のわれわれのリアルな世界よりもずっとインパクトがありますが、正直、生きていくのに相当つらい世界。本当にあったかもしれない「五分後の世界」では、戦後のリアルな日本が失ったある種のプライドや精神が生きています。ただ、残念だったのではラスト。これで終わり?というラストの展開はやや物足りなさを感じたしだいです。

次に司馬遼太郎の「梟の城」を読みました。司馬作品は相当読んでいるつもりですが、本作は初めて。実は映画の方を先に観てしまったのでどうかな?と思っていたのですが、圧倒的に原作のほうが面白かったですね。元来、私は忍者モノが好きなほう。以前にも書いたことがありますが、いわゆる「正史」の裏の物語という点で、忍者が主人公のストーリー展開は自由度が高く存分に楽しめます。本作では、かの石川五右衛門の正体が最後に明らかになりますが、思わず最後はニヤリ、という作品です。

ちなみに今読んでいるのが「相棒」。今年話題になった水谷豊の「相棒」ではありません。時は幕末、新撰組の土方歳三と坂本竜馬がたった2日間とはいいながらある事件の犯人探しのためにコンビを組むというお話。どうです、面白しろそうでしょう。まだ読了しておりませんので、感想は年明けにでも。

それでは皆さん、よいお年を。

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1997/04
  • メディア: 文庫

梟の城 (新潮文庫)

梟の城 (新潮文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1965/03
  • メディア: 文庫

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コメント 3

ハイマン


よいお年をお過ごしください!

by ハイマン (2008-12-29 22:09) 

Ganchan

>ハイマンさん

ありがとうございます。
ハイマンさんの写真、来年も期待しております。
by Ganchan (2008-12-30 12:21) 

ハイマン

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
年初から富士山撮影
極寒の中行ってきました^^

by ハイマン (2009-01-04 10:33) 

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