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マイクル・クライトンの「NEXT」 [読書]

NEXT 上  (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

NEXT 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 作者: マイクル・クライトン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2007/09/07
  • メディア: 単行本

NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 作者: マイクル・クライトン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2007/09/07
  • メディア: 単行本

はっきりいって難解な本。遺伝子の特許を取ることで生じる問題点を追求した作品ということは分かりますが、海外モノにありがちなパラレル・ストーリーの展開にかなり混乱させられました。そもそも主人公は誰?って作品。
それにしても遺伝子そのものの特許をとって、ビジネスにつなげていこうという発想は、すさまじいものがあります。マイクル・クライトンによれば、難病を引き起こす遺伝子の特定、その遺伝子の特許を得ることによって多額の利益を生みだそうする動きは既に現実のものとなっているようです。
こうした特許ビジネスが当たり前になると、風邪一つひけない世の中になってしまう。そんな世界にならないように、というのが彼の主張。小説としてのおもしろさはイマイチでしたが、「著者あとがき」を読むと彼がこの小説でいいたかったことがよくわかります。
ヒトの遺伝子を導入されたチンパンジーのデイヴと、ヒトの言葉を巧み操り、会話ができるヨウム(鸚鵡)のジェラールの動物キャラが、遺伝子研究に警鐘を鳴らすという意味で、象徴的な存在として登場しますが、この動物キャラを主体に物語を構成したら、もっとわかりやすい小説になったと思うのですが・・・


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コメント 2

じゅぴたー

はじめまして。
クライトン氏の作品は、メッセージがあって好きなのですが、亡くなられてしまったのが非常に残念です。
by じゅぴたー (2009-03-02 23:03) 

Ganchan

>じゅぴたーさま

同感です。彼の作品は、現代をテーマにした作品が多く、最近では
やや怖いお話が多かったのですが・・・
こんな作品、書く人、最近いないですもんね。
残念です。
by Ganchan (2009-03-04 12:44) 

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