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松本清張の「私説・日本合戦譚」 [読書]

私説・日本合戦譚 (文春文庫)

私説・日本合戦譚 (文春文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/07/10
  • メディア: 文庫

長篠の合戦、川中島の合戦、山崎の合戦、厳島の合戦・・・日本の歴史において有名な合戦の顛末を、松本清張が分析、解説した本です。古文書や研究者が遺した文献をベースに、合戦の経緯を追いながら、合戦当事者の心情や考え、後世の評価について、松本清張の視点で論評していきます。

歴史小説やドラマ、映画など、われわれが現在、面白いと思っていることは、実は後世に脚色された話が多いことは周知の通りであり、作家や脚本家によって、新解釈がなされたり、歴史モノのドキュメンタリーで新説が披露されたりしますが、本当ことは誰も知らない、明らかにされていないことであるからこそ面白い、というのはあると思います。

そういう意味で、松本清張は容赦がない、というか冷たい視点でこれらの合戦を切っている。いろんな視点、評価があってよいと思いますが、ロマンやドラマを断罪する当たり、松本清張らしい。また、歴史が勝者の歴史であるとい視点から結果や事実を明らかにしたい、という発想は好感が持てました。

ちょっと固いのが難点といえば難点でしたけど。


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