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ジェフリー・ディーヴァーの「ソウル・コレクター」 [読書]

リンカーン・ライムシリーズでは最新刊です。正直、このシリーズはオレ様リンカーン・ライムの独壇場で、展開もワンパターンになり勝ち、という印象が強くなってきたのですが、本書はそうしたマンネリ気味のシリーズに活を入れた!という感じで大変面白く読めました。

今回はリンカーンのいとこが殺人容疑で逮捕されるところから始まります。これまでのシリーズで、リンカーンの家族や親戚の話はほとんど出てこなかっただけに、いとことの思い出を振り返るところで、ベールに包まれたリンカーンの青春時代がプレーバックされます。彼のオレ様人生の半生をたどるという点で新鮮味があります。

そして今回のリンカーンが立ち向かう犯人。高度なインターネット社会にあって誰もが懸念している個人情報の流出・・・個々人がいくら個人情報を守ろうとしても、日常生活を営む上で”放出”している個々の情報が実は集中的に管理されている・・・そんなデータを管理している組織に犯人がいるのではないか?蓄積されているデータ、そのデータの履歴から個人の行動さえ予測できてしまう。やりようによっては人生そのものを破滅させることも可能という荒唐無稽とは言いがたい話。もしかしたら今までのシリーズの中では最強の敵かもしれません。

さすがのオレ様もお手上げといった感じの展開にアメリアを始めとする仲間の活躍が目立ったお話。次回作も楽しみになりました。

ソウル・コレクター

ソウル・コレクター

  • 作者: ジェフリー・ディーヴァー
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/10/29
  • メディア: ハードカバー


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