北森鴻の「虚栄の肖像」 [読書]
北森鴻の絵画修復師佐月恭壱シリーズ「深淵のガランス (文春文庫) 」に続く第2弾です。
やはり北森鴻の旗師・冬狐堂シリーズと連動している北森さんお得意の骨董、古美術系の作品です。
正直、出てくる言葉が専門的すぎるきらいがあり、なかなか頭に入りにくい作品です。このシリーズのおもしろいところは、他のシリーズの出演者が出てくるところ。ファンとしてはニヤ、と思わせる瞬間がたまらないのですが、作品自体が地味なためなかなかニヤっとできる感じになりません。
北森さんには民俗学教授蓮杖那智シリーズ(第一弾は「凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)」) があります。はっきり言ってこちらのシリーズが私としては面白いのですが、以前、冬狐堂と一瞬でしたが主人公同士が接触したシーンがありました。こうした楽しみを得るためにことらのシリーズもがんばって読んでるという作品です。美術史、絵画修復、骨董の世界には詳しくなりますけど。
コメント 0