京極夏彦の「今昔百鬼拾遺」シリーズ [読書]
3冊全部読んだので、随分更新に間が空いてしまいました。
さて、今昔百鬼拾遺シリーズは京極先生の諸作品のスピンアウト的作品群https://kadobun.jp/feature/interview/174.html。←作品の経緯はここ読んでね
京極作品のヒーローであらせられる中禅寺秋彦の妹、中禅寺敦子と「絡新婦の理」の主要キャストであった呉美由紀の二人が事件を解決していくというストーリー。
兄譲りの冷静沈着な敦子の推理とお子様を自称、いささか考えが浅いけど勢いのある美由紀の二人のコンビはなかなか良い。京極シリーズではお馴染みのサブキャラがたくさん登場し物語を彩ってくれる。
話の内容自体はそれほど複雑とはいえないものの、結末に至るまでのプロセスが面白い。圧巻だったのは女学生が語る「河童談義」(今昔百鬼拾遺-河童)。最初の100ページ近くを割いて、美由紀とその同級生が語る河童にまつわる会話を展開、いつ終わるんだよ!と思いつつニヤニヤしながら読んでしまいました。
3冊連続で読むことをお勧めします。