宮部みゆきの「黒武御神火御殿 三島や変調百物語六之続」 [読書]
聞き手がおちかから富次郎に代わっての新シリーズ。
どちらかといえば深刻になりがちなおちかシリーズに対し、三島屋次男坊の「小旦那」はその生まれ育ちから気さくで軽い感じがして、作品の雰囲気も明るくなり、読者にとっても読みやすいと思いつつ、本書のタイトルになった表題作の部分はやはり重く感じた次第。
家そのものが災い、禍々しいもののステージ、という話は以前にもありましたが、今回のお話は家にこもった恨みの経緯と深みの度合が分かりやすく、かつ怖い。もっとも巻き込まれたほうは迷惑な話ですが・・・
富次郎に代わってのシリーズ、今後どれだけ続くのかわかりませんが、正直、もやもやした気分で読了するのが常。百本そろうところで完結なのでしょうが、なんとか私も付き合っていきたいと思います。
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