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有栖川有栖の「狩人の悪夢」 [読書]

狩人の悪夢 「火村英生」シリーズ (角川文庫)

狩人の悪夢 「火村英生」シリーズ (角川文庫)

  • 作者: 有栖川 有栖
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/06/14
  • メディア: Kindle版
文庫化にあたってのあとがきと宮部みゆきさんが本書について書いた書評を読んで、なるほど!と思いました(決して夏休みの読書感想文の宿題であとがきを引用するということではなく・・・ちゃんと最初から最後まで読みました!w)。
火村英生の冷徹ともいえる解き明かしと情緒的に事件を追うアリス。このコンビの醸し出す雰囲気がリズムとなって複雑怪奇な事件を解決していくというパターンは、派手なアクションなどはないけれど、ある種痛快であり、本シリーズの魅力だと思っています。
そんな印象を漠然ともっていた私にとっては、宮部さんが寄せた書評は”目からうろこ”でした。動機を考えずに事件を解く・・・火村の事件に対する姿勢や態度がシリーズの肝になっていたこと。なるほどね、という感じです。
本書はある意味で密室物。被害者の背景はわからないまま猟奇的ともいえる方法での殺人や中途半端な遺留品の存在など、読んでいてまったく見当のつかない展開でしたが・・・・
舞台は限られた空間ながら、物語の導入で語られている今回のストーリーの背景を彩る世界観(ハリウッドで映画化など)が、最後までひきつける装置になっていたような気がします。

火村シリーズも25年だそうです。ながいですよね~

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