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デニス・ジョーンズの「ヴァチカンへの密使」 [読書]

ヴァチカンへの密使 (新潮文庫)

ヴァチカンへの密使 (新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2020/05/25
  • メディア: 文庫
正直、このデニス・ジョーンズという作家さん、知りませんでした。義弟から随分前にもらった文庫。自粛期間中、本棚を整理していて出てきた本。知る人ぞ知る作家さんなのでしょうが、勉強不足でした。
さて、舞台は第二次世界大戦前夜のヨーロッパ。ユダヤ人を忌避する社会情勢がヨーロッパ各国で高まりつつある中で、ナチスドイツの命によりユダヤ人になりすまし、ヴァチカンに向かったドイツ人のお話。
ダブル主演ともいうべき作品で、もう一人の主人公はモサドの前身である組織で世界各国から追われたユダヤ人をパレスチナに送り込む活動を担っているユダヤ人。
なりすましユダヤ人に課せられた命令は何か?それを見破り阻止できるのか?ネタバレになるのでこれ以上は書けませんが、最後の数十ページは目が離せない展開となります(若干、いらないだろう、というアクションがありますが・・・)。
小説の中身としてはまあまあ(あくまでも個人の感想ですw)ですが、何よりもヨーロッパから中東におけるユダヤ人の立ち位置とそれを取り巻く当時の政治、軍事の情勢がよくわかって面白かった。勉強になりました。
なお、物語の中でアメリカ人女性が“活躍”する部分があるのですが・・・いまいちはまっていなかったような印象があります・・・あくまで個人の感想ですがww

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