五十嵐貴久の「コヨーテの翼」 [読書]
東京オリンピックが予定通り開催されるという前提で書かれた本です。当たり前です。だれも延期するなんてこと想像すらしていなかったでしょう。
コヨーテは正体不明の暗殺者、ヒットマンです。某国の宗教組織(いずれも架空)の依頼を受け、オリンピック開会式に臨む日本国首相アナンの殺害を請け負います。本書はそれを阻止しようとする警察官との攻防を描いた作品です。
日本国自体がテロリストたちのターゲットになったのではなく、オリンピックという世界最大の祭典で運営側のトップである首相を殺害することで組織の力を全世界に誇示することが目的。いかにもありそうな話であり、実際にそうのような危険なことを考えている連中もいるかもしれない・・・予定通りであればこうしたストーリーも迫力を帯びてくるのですが、現実世界はテロリストよりも怖い目に見えない敵に屈してしまったという結末を迎えてしまいました。
現実味を帯びた展開はリアルであり、手に汗握るストーリーだったのですが、いかんせん私が読むのが遅かった。残念です。ラストで・・・!?
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