島田荘司の「盲剣楼奇譚」 [読書]
大作です。金沢を舞台に、現在、戦前戦中、江戸時代初期の三つの時代のストーリ―が収められています。
正直、1回読んだだけでは三つの時代の関連性がよくわからないと思いました。現在において事件が起きて、その事件そのものはちゃんと最後に解決します。その真相も理解できるのですが、ストーリーの大部分を占める江戸期の話がどのようにラストの解決編と関連づけられているのかよくわかりません。
廓が舞台であり、そこで働く女性とそれに絡む男性、時代の背景からある種運目づけられたそれぞれの人生。登場人物たちはいずれも歯車がくるったがゆえにとてつもない厳しい人生を余儀なくされる・・・
物語のテーマはなんとなく理解できるのですが、細かいつながりのとこですっきりとこない・・・それぞれの時代の物語自体、きちんと成立しているので読む分には何の問題もないのですが・・・機会があったらもう一度読み返してみたいと思います。
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