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誉田哲也の「増山超能力師大戦争」 [読書]

増山超能力師大戦争

増山超能力師大戦争

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: 単行本
テレビ化もされた超能力師シリーズの第2弾。超能力を巡る研究が外国から狙われているというプロットのお話であり、物語の構造自体はよくあるケースですが、「超能力」というある種の最終兵器が制御不能になった場合、非常に怖いことになるというお話でもあり、エンタテイメント作品でありながら、ある種ふか~ぃテーマを内包した作品なのではないかなと思いながら読み終えました。
その辺、ラストシーンで主人公である増山とその師匠にあたる高鍋との会話に集約されています。考えようでは、核兵器に似ている部分もあって、抑止力であったり、民生への有効利用、平和共存という大義名分にあって“心ある超能力師”が超能力師及びその関係する団体や規制を制御することで、その特殊な力をコントロールする。こころある人も含めた超能力の“全廃”はないわけで、能力を持ったものの既得権が全てを支配する構造にならないか?という懸念のまま作品は終了するわけです。しかもそのことを議論したことすら事実に残らない・・・恐ろしい話です。コミック的ストーリー(表紙のイラストもそうですが)ではありますが、ふか~いお話。展開から次回作もありそう。今後どんなお話になるんでしょうか?

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コメント 2

たかおじー

このシリーズはまだ読んでいないのですが、以前から興味があったので近いうちに読むつもりでいました。
また続編が出そうなんですね。早めに読まなくちゃ。
by たかおじー (2018-05-14 22:54) 

Ganchan

>たかおじーさん
コメントありがとうございます。
そうです、次回作ありそうですのでチェックしておいてください。
by Ganchan (2018-05-15 17:43) 

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