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堂場瞬一の「傷」 [読書]

傷 (講談社文庫)

傷 (講談社文庫)

  • 作者: 堂場 瞬一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/01/15
  • メディア: 文庫
警察小説とスポーツ小説が得意な堂場先生、本作はその得意ジャンルを一緒にしてしまった作品です。
プロ野球で実力と人気を兼ね備えた選手がプレー中にフェンスの激突してしまい半月板損傷の疑いで手術を受けることに。執刀は日本のスポーツ医学・外科の第一人者といわれるベテラン医師。
比較的簡単な手術にもかかわらず、終わってみれば膝の靭帯を損傷、それも医師が故意に傷つけたのではないか?という疑いが持たれ、さらにその医師は手術後に失踪します。
別の医師に靭帯の再建手術を施してもらいますが、術後の経過は芳しくなく、大リーグへの移籍(チームで内緒にその可能性を模索していたことがあとで発覚)はおろか選手生命すら断たれる危機に直面します。
故意に靭帯を傷つけた疑いで傷害事件、医療過誤事件として警察が捜査に乗り出すことに。交番勤務から刑事になりたての新人刑事と事件をたまたま知ることになった女性新聞記者(社会部遊軍)が事件を追います。
スポーツ界の裏側、大リーグ移籍に絡む代理人、警察内部のさまざまな駆け引き、大手新聞社の記者のおかれた立場など、事件を取り巻く不可思議?ともいえる人間関係が浮き彫りにされます。
物語の展開がスピーディで知らない間に引き込まれてしまう小説。スポーツミステリともいえる作品ですが、警察小説の要素も大いに盛り込まれたストーリー、面白いです。

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