東野圭吾の「ウィンクで乾杯」 [読書]
最近は二時間ドラマのサスペンスを“2サス”というらしい。
本書はその2サスの原作としてはぴったりの作品。美人?で可愛い?女性主人公。最初は自殺と思われた展開が殺人事件に発展、途方に暮れてると思いきや現場で知り合った刑事を事件を解決に導く・・・昨今、刑事物やサスペンス物はリアルでシリアスなものが多い中で、こうした原作はちょっとした売れっ子女優を主人公に、かつイケメン系の若手男優を配してドラマ完成!という感じかな。
もっとも本書が書かれたのはバブルの雰囲気が残っている時代。世の中の雰囲気はこうした作品を求めていた時代であり、いちいち細かいところをあげつらってもしょうがない。東野さん的には書いても書いても評価されない暗黒の時代だったようでもあり、時代に雰囲気に乗って書いた作品かも?
本作のノリは、近年の「 マスカレード・ホテル (集英社文庫)」シリーズに通じる部分もあり、それはそれでそのベースであることを考えれば良しとしますかね。
2017-11-27 13:41
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