鳴海章の「全能兵器Aico」 [読書]
- 作者: 鳴海 章
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/06/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
Aicoとは無人のステルス戦闘機に搭載された人工知能です。航空自衛隊のベテラン操縦士の経験とノウハウをベースに究極の戦闘能力を身に付けた最終兵器。
本来は中国やロシアのステルス戦闘機に対抗する意味で研究がつづけられていた技術、日本でも心神というステルス戦闘機が試験飛行の段階までたどりつきましたが、これに搭載するコンピュータ、頭脳として開発された技術が、新大東亜共栄圏を模索する一派により悪用の危機にさらされてしまうというお話。
人工知能としてAicoが自ら学習し、進歩していくことで制御不能に・・・とネタバレの話になってしまうので、あとはお読みくださいね。
本書の内容はほぼ同時代、現代の話です。新大東亜共栄圏は従来の国家という枠組みから外れた形で計画された陰謀。ないことはない、と思わせる展開。いわば現在の体制や枠組みをリセットする試みであるともいえます。そういう意味で大変リアリティのある話であり、恐ろしくもある。
ある種のシミュレーション小説ですな。それにしても戦闘機他の解説センテンスの分かりにくいこと・・・戦闘機オタクでない人にはつらい本です。
2016-12-27 12:42
nice!(17)
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