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米村圭伍の「紀文大尽舞」 [読書]

紀文大尽舞

紀文大尽舞

  • 作者: 米村 圭伍
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 単行本
米村圭伍先生の作品は初めてです。時代小説の棚ではいつもお見かけするのですが、なかなか手に取る機会がなく今に至ってしまいました。
本書は紀伊国屋文左衛門の出自にまつわるお話。これがとんでもない拡がりをみせ、大奥を巻き込んだ将軍職後継争いにまで発展します。主人公は戯作者を夢見る町娘なのですが、大久保彦左衛門や一心太助(時代考証的には合っていないのですが、その末裔と称する人物たちが登場)、将軍に就く直前の徳川吉宗、月光院や天英院、絵島事件と歴史上の出来事を絡めた展開はスケールの大きさを感じさせます(吉宗は悪人キャラで登場、斬新?です)。
・・・とはいえ少し鼻についたのが主人公の娘。元気なのはよいのですが、若干、落ち着きにかける、うるさい、頑固・・・主人公キャラが気に入らない点を除けばなかなか読ませる作品でした。
新幹線移動の際の暇つぶし(失礼!)と思って読んだ割に得したような気分になった作品です。 

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