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島田荘司の「新しい十五匹のネズミのフライ:ジョン・H・ワトソンの冒険」 [読書]

新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険

新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: 単行本
今や歴史上の実在の人物と誤解されるほど、全世界に浸透し、ファンも多いシャーロック・ホームズ。ミステリ文学史上では古典とされる作品ながら、さまざまな作家による新解釈に基づく作品や時代を現代に置き換えて新作のテレビシリーズが放送されるなど(映画作品も)、人気はいまだに衰えておりません。そういえば三谷幸喜による人形劇も昨年放送されましたっけ。
本書もそういう意味ではホームズ作品に対するオマージュともいえるもの。島田先生の御手洗潔シリーズもホームズ作品をベースにしていることは明らかですが、ホームズに対するワトソン(島田作品では御手洗に対する石岡)という基本プロットにあって、私などは凡人の域に存在するワトソンや石岡に感情移入してしまうのが常。そういう意味で本作のようにワトソンが”活躍”する展開は心地の良いもので・・・
「新しい十五匹のネズミのフライ」という変わったタイトルはホームズシリーズらしい謎めいたものですが、この由来についてはネタバレになるのでこれ以上の言及はやめときますが、謎解きのヒントは英訳してみること・・・
まあ、なんというか、警察モノや社会派など妙にひねくれた?作品に辟易したと感じている人(私は好きですけど)にとっては単純に古典的ミステリ風、冒険活劇風の作品もたまには良いものです。 

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コメント 2

たかおじー

面白そうですね。御手洗は私もいくつか読みましたが本作はまだ読んでいません。今度試してみたいと思います。
by たかおじー (2016-03-30 21:55) 

Ganchan

>たかおじー さん

島田作品であるがゆえにワトソンが石岡ちっくになるかと思いきやワトソンはワトソンでした。ちゃんとホームズの世界が描かれているということでしょうか。
by Ganchan (2016-03-31 11:19) 

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