土橋章宏の「超高速!参勤交代~老中の逆襲」 [読書]
映画にもなった「超高速!参勤交代」の続編です。前作は無事江戸に参勤するまでのお話。今回は領国に戻る”交代”までを描いた作品となっています。本作もり「リターンズ」という形で再び映画化もされるようです。
時代は八代将軍徳川吉宗の御代。悪を企む老中、その配下に柳生(尾張柳生)一門、その背後には徳川宗春・・・対する主人公側はほぼ四面楚歌の状態にあって後半から大岡越前守が助け舟を・・・勧善懲悪的時代劇の王道を踏みつつ、チャンバラ、格闘シーンでは横山光輝的忍者マンガのようなセリフが全編を覆いつくし、由美かおる的お色気(入浴シーンより少し過激ですが)もあるという万全の構成。日本人が慣れ親しんできた(DNAにうめこまれた?)物語の要素をすべて含んでいる作品といってよいでしょう。これに今風のストーリー展開の速さが加わってエンタテイメント作品としては文句のない仕上がりとなっています。
もっとも物語としてはかなり”軽ーい”作品。同じ参勤交代を扱った「一路」とは全く趣が異なります。が映像化も含め時代作品がこのような形で世に出、人気が出るのは良いこと。また続編が出たりして?
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