伊坂幸太郎の「火星に住むつもりかい?」 [読書]
作者もあとがきで謝っていましたが、最初はSF系の作品かと思って手に取った本書。実はまったく違うものでした。ある種、日本の今、少し先の日本の現実?と思わせる内容。近未来小説といってもよいでしょう。社会秩序を維持するためのシステム、テロを抑止、防止するためのシステム・・・自由な言論を封殺し、徹底した監視社会、密告を奨励する風潮、「平和」の名のもとに行われる拷問、そして公開処刑・・・「正義」の意味・・・。本書の中で、「平和警察」 という組織が暗躍する社会は、小説の話、フィクションではなく、近い将来、本当に組織されそうな雰囲気にあるというのは気のせいでしょうか?
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