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隆慶一郎の「影武者徳川家康」 [読書]

影武者徳川家康〈上〉 (新潮文庫)

影武者徳川家康〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: 隆 慶一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/08/31
  • メディア: 文庫
大作をようやく読み終えました。文庫の新装版で上中下の3冊。ちょうど出張続きだったこともあり、移動時間の慰めになりました。
以前から気になっていた作品ながら、なかなか手に取る機会がなかったのですが、なるほどベストセラー(長く読み続けられている作品)であることに納得です。
史料の読み方、視点を変えることで、歴史の読み方も変わる、という典型的な作品といえましょう。解釈の違いといってもよいでしょう。よく歴史は勝者と敗者の視点を変えることで見方が大きく変わってくるといいますが、本書の場合は勝者の歴史ながら、その目標や目的が今までの史観とは異なっているという点で面白い。結果的に平和な江戸時代260年の幕明けに至ったわけですから。
影武者であろうが、本人であろうが、結果に至るプロセスは歴史の必然に至るという点でよい落としどころとなっているような気がします。
それにしても、こうした小説では忍者の存在は欠かせません。彼らの存在によりエンタテインメント小説の王道とも言える作品に仕上がっています。楽しく読ませていただきました。 

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