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岩井三四二の「悪党の戦旗-嘉吉の乱始末」 [読書]


悪党の戦旗―嘉吉の乱始末

悪党の戦旗―嘉吉の乱始末

  • 作者: 岩井 三四二
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本

大河ドラマ「軍師官兵衛」で片岡鶴太郎が演じていた小寺政職を覚えておられるだろうか。弱いものには強く、強いものにはへりくだり、居丈高で妻と子どもには頭が上がらない。結局、大名としての小寺氏は彼の代で終わることになるのですが(その子息は長年の縁で黒田家に仕えることになったという)、本書はその政職の曽祖父が主人公のお話です。
鶴ちゃん演じる凡庸な殿様とは違い、当時、播磨の太守であった赤松家再興に奔走する姿はなかなかのもの。フィクションでありながら(無論ベースは史実のようですが)、地味な活躍ぶりで逆に臨場感があります。
それにしても本書を読み始めて小寺?・・・もしかして?と思ったら官兵衛につながり、さらに南北朝合一から数十年を経ても南朝の勢力が北朝、室町幕府を脅かしていた、という事実に驚きました。応仁の乱から以降は割と小説の世界でも描かれていますが、それ以前となると空白の時期で良く分からなかったりします。
そういう意味でとても歴史のお勉強にもなりました。何気なく手に取った本ですがもうけた気分になりました。 
 
 

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