東野圭吾の「麒麟の翼」 [読書]
ご存知、加賀恭一郎シリーズの本作は早くも映画になりました。東野さんてサービス精神旺盛なのか、加賀のキャラ、テレビや映画で加賀を演じている阿部寛になってましたね。今までのシリーズでは少し軽薄というか軽い感じだったと思うのですが、本作は阿部寛そのものといった感じです。ガリレオシリーズでも、本来、原作にはなかった柴咲コウが演じていたテレビだけのキャラクターを小説にも登場させるなど、映像と小説のイメージの一体化をもくろんでいるのでしょうか?功罪あると思うのですが、東野さんのシリーズではうまくいっているような気がします。
さて、「麒麟の翼」です。テレビで映画の予告編がスポットで流れていたせいもあり、描かれている事件のフレームをなんとなくわかったようなつもりで読み始めました。そういう意味ではすんなり入れたのですが、結論そのものに意外性というか衝撃はなかったような気がします。読ませるという意味では「新参者」やガリレオシリーズの「真夏の方程式」のほうが良かったなあ、というのが正直な感想。加賀のキャラクターは存分に発揮されていて、その部分では大変満足、面白く読ませていただいたのですが、期待度が大きかったせいか、なんか尻すぼみ的印象を持ったのでした。
映画のほうはどうなのでしょう。DVDになったら借りてみようかと思っています。
このシリーズも鮫島に続き大好きな作品ですが、こういうシリーズものって初期の方が断然面白いですよね。
大学生のころの加賀が懐かしいですわ・・・。
by のりたま (2012-07-03 09:31)