ジェフリー・ディーヴァーの「12番目のカード」 [読書]
事件解決までたった数日のことなのに、数か月分のボリュームがあるディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズ。随分前に出た本書ですが、読み損ねていました。
考えてみればリンカーン・ライムシリーズは、CISシリーズ等の草分け的作品。これを読んでから、日本の安っぽい刑事ドラマがより陳腐にみえてきたものです。本シリーズやアメリカのCISシリーズ以降、日本の鑑識や検死を扱った作品も随分と進化した?ものと思っています。
リンカーン・ライムシリーズそのものの評価では、ややネタ切れといった感じ。ライムの症状が少し回復の兆しがあるという展開は歓迎すべきことではありますが、事件そのものの面白みは以前に比べると薄れたかな?という気がしないでもない。事件の本質から離れた展開にまで話が及ぶ本書は、新しいシリーズの展開を見据えたものと受け止めたい気もします。
ワールドカップがあったせいで夜の読書時間がとれず、読み終えるの時間がかかってしまいました。まぁ、相変わらず読み応えはある作品です。
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